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ペイント実践編
缶スプレーでもガン吹きでも理論は同じですが、道具の特性の差で工程に違いがあります。 

ガンの使い方
パターン調整ネジで、吹きつける塗料のパターンを円からダ円に調整できます。

基本的には丸は部分補修に、だ円は仕上げに使います。 丸の場合、小さい範囲に塗料が集まるのでタレ易くなりますので注意が要ります。 
調整ダイヤルでパターンをタテとヨコに調整できます。 この調整は缶スプレーでも出来るものがあります。

吹くときは必ず黒矢印の方向に動かさないとタレる原因になります。
ガン吹きの場合、この他に引き金の引き具合でエアの出具合を、、、塗料量調整ネジで引き金を引ききった時の最大の塗料噴出し量を調整します。 この他に対象ブツとの距離とガンの移動スピードや塗料の粘度(シンナーの薄め具合等)で塗装の仕上がりが決まります。

缶スプレーの場合、基本的にエアの圧力が低いために塗料の粘度が低い(シンナーが多い)のである程度の塗膜(塗装の厚み)にするには回数を多く吹きつける必要があります。


圧縮ガスで薄めた塗料を吹き出す都合上、連続して吹くと缶が冷えて圧力が下がって塗料の粒子が大きくなり仕上がりが悪くなります。 これを防ぐには、お湯に缶をつけて暖めるなど(できれば数本同じ色を用意して交互に使う)工夫する必要があります。 自分はコタツに入れて暖めてましたけど、危険です。




準備
素地調整が完了した対象ブツに塗るペイントを調合します。 クルマのように一度に塗る面積が多い場合は精密ハカリなどで計りますが、少量の場合は大変です。 特に2液の場合は硬化剤の正確な計量が難しくなるので注意が必要です。

ウチの場合は、計量カップとスプーンを使っています。 スプーンはポリプロピレン製が溶剤に侵されなくていいかと思っていたのですが、金属製のほうが手入れが楽です。 塗料がこびりついていてもラッカーシンナーに浸しておくと簡単にとれます。 

例えば、主剤と硬化剤を10対1で混合する場合はカップ半分で100ccに計量スプーン10ccで1杯とかスプーン10杯の主剤に硬化剤1杯として混ぜると比較的、正確に計量できます。

塗料缶を開けるのに、タイヤレバーをグラインダーで削った工具を自作してみました。 ポイントは先端の形状なので、こじる道具なら大体流用できます。
塗料は紙コップや計量カップなどの容器で別に混合して、フィルターでこして塗料カップに移すと、ゴミや異物が取り除けて仕上がりが良くなります。

塗料用フィルターをケチりたい人はガーゼや薄くはがしたティッシュなどでの流用も可能ですが、勿論オススメはしません。

塗料の薄め具合は、中濃ソースくらいの感じで。 エア圧は、慣れないうちは2kg前後から作業してみて下さい。 エア圧は低めで塗料は薄めの方が仕上がりはキレイですが、ある程度の塗膜の厚さにするのに時間がかかります。



下塗り
対象ブツの大きさに合わせて塗装パターンを変形させます。 大体、全開(ダ円)より少し戻した位置で使います。

「捨て吹き」といわれる下塗りをします。 対象ブツに塗装の足がかりをつけて、最終的なツヤも左右する重要な工程です。 板金屋さんなどで、庭に水をまくようなイイ加減さ(見た目に)でガンを適当に動かして塗っている作業を見たことのある人もいると思いますが、いきなりツヤがでるまで塗料を吹きつけるとタレてしまいます。

缶スプレーで塗る場合、この捨て吹きを省略しがちになるので塗料の食い付きと仕上がりが悪くなる原因の一つになります。 
3〜40cmを目安に全体的に塗料を塗り重ねていきます。 少しずつ引き金を多く引いて、塗る距離も縮めていく(20cm位に)と少しずつツヤがでてきます。 専用の塗装ブースで作業しない場合は、ここまでに数カ所ホコリやゴミが付着していると思います。 仕上げ塗りに入る前に、キレイにした手やスコッチブライト(塗装用の目の細かいモノ)で塗装面に力を加えないように注意して軽くはらい、異物を取り除きます。

時間をみて乾燥具合と塗り肌を確認して仕上げ塗りに入ります。 下塗りから大体、10〜20分後位を目安にしてみて下さい。 
ここで大切なのはツヤを出すことではなく、全体的に塗料を廻して食い付きを良くすることです。 様子をみて仕上げ用の塗料の粘度を調整します。

ここで紙ヤスリのようにザラザラな表面になるようなら、吹き付け圧力が高い、塗料の粘度が高い(シンナーが足りない)などが原因なので調整しないと最終的にツヤが出ません。



仕上げ
対象ブツと一定の距離を保ち(20cm位が目安)動きと引き金の引き具合を一定に動かします。

吹き始めと終わりは必ず対象ブツから外れたところで引き金を操作して下さい。

いきなり対象ブツに吹くと、粒子の粗い塗料が飛んだりする場合があります。
点線の間がツヤの出る範囲です。

少しずつ重なるように考えて塗っていきます。 重なる個所が大きいと塗料が多すぎてタレる原因になります。

塗料量の調整ネジで引き金の全開位置を調整して噴出し量を増やしていきます。

多すぎるとタレや気泡の原因になりますが、少ないと充分なツヤがでません。

缶スプレーと違い、硬化したウレタンの皮膜は硬く締まっているので磨くのは結構手間がかかります。



リカバリー
と、まあ偉そうに手順を説明してますがそうそう理想通りに作業が運ぶわけではありません。 よくある失敗としては

1) 塗料がタレてしまう。  『粘度が薄い・吹きつけ量が多い・ガンの移動が遅すぎる』
2) ツヤがイマイチ。  『粘度が濃い・吹きつけ圧が高い』
3) ゴミやホコリが入ってしまう。  『場所が悪く風がある・服装が悪い』

などだと思います。 まあリカバリーが効くものは失敗と考えずにガンガン塗りましょう!


  


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